エドガー・ライトの新作「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」を見てきました。

その感想だけ少し書こうと思うので、ネタバレが嫌な方は読まないようにしてください。

 

まず、この映画ははじめに主人公の高校生時代のはしご酒の武勇伝から始まります。

そして、それを語っているのが実は断酒会の場で、今はとても惨めな生活をしていることが明らかになる。

しかし、実は12軒を回るはしご酒は結局最後まで行き着かなかったので、それが少し心のこりになっている。

そこで、断酒会に来ている他の男からも「そのこと、心残りなんじゃ?」と言われてしまい、

はしご酒を完遂する為に、かつての高校の時の親友を連れて田舎へ帰郷するところから物語は本格的に始まる。

しかし、かつてはイケイケだった主人公が帰郷したにも関わらず誰も自分のことを覚えていない…

それもそのはず、実は姿形はこの街の人間だが、住民になりすましていた宇宙人だったのだ。

ええ!と驚きの真相だが、そこでこの真相に気がついたことがバレると命が危ないので、

気づいていないフリをするためにはしご酒を続行するのだが…

親友のウチひとりがどうも様子がおかしい。そう、すでに宇宙人と入れ替わっていたのだ。

そうして、主人公たちの知らんぷり作戦も失敗したわけだけど、

何故か主人公だけは執拗にミッション完遂に執着している。

そして、ついに行き着いた最後の一軒「ワールズ・エンド」では、

喧嘩した親友に、自分が深刻なアル中患者である事がバレてしまう。

しかもしかも、ついに宇宙人の親玉らしき"天からの声"と遭遇して、

そこで主人公はかつての栄光の日を永遠に遺すことが出来る方法を教えてもらうが、

そこで、意見が決裂し、、、、

ワールズ・エンドから世界は本当に終焉を迎えてしまう。

そして、その荒廃した世界で主人公は騎士として生き残った。

 

という話。

まず驚いたのは、近代文明が滅んでしまうという驚愕のラスト。

確かに、言われてみれば「ショーン・オブ・ザ・デッド」もそんな落ちだったけど、

今回はそれがあまりに現実と掛け離れているので、現実じゃないんじゃないかと思うのが僕の感想。

というのも、実は主人公の名前(キング)であったり、

アバンタイトルの最後に断酒会の円になって話している様からも分かる通り、

「アーサー王物語」がベースにある。

簡単に言うとSF版アーサー王物語+三銃士とも言える。

けど、やっぱり最後の飛躍の仕方と言い、個人的にはそれがすべて最初の断酒会の中から出ておらず

実は主人公の願望(妄想)だったのでは?と思わずにいられない。

そもそも、流れてくる音楽は90年代の音楽ばかりだし、出てくるパブの名前も変な店名。

そう考えると、世界の終わりが来てアル中だった自分が最後には騎士になるっていうのは

彼にはとって"今ある現実"は凄く受け入れがたいもので、

それ故に妄想の世界やすべてがリセットされた世界を強く望んでいる

…という凄く泣ける話だったんじゃないか?というのが僕の解釈でした。

というわけで、僕はその解釈の仕方をしてしまったせいでホントに泣けて泣けて、

製作者からすると本位ではないかもしれませんが、様々な解釈の余地があるように作ったらしいので

まあ、こんな見方もいいんじゃないでしょうか?

 

ではまた!

 

追記

アーサー王と言うのは騎士道における理想像らしいので、

それを自分に重ねるということは、騎士道は日本で言うところの武士道とすれば

武士道の理想像である宮本武蔵的な人に自分を重ねる感覚に近いのかなーと思いました。

(バガボンドとかの凄く実在感ある感じじゃなくて神話的な意味での武蔵像と言うか)

 

チーム戦ということでは赤穂浪士でもいいけど…

そうすると、実はこの映画ある映画に似ていることに気がついたんですよ。

そうそう、あのハリウッド超大作にしてケン・ワタナベの出世作、「ラスト・サムライ」ですよ!

トム・クルーズ演じる軍人は、戦いから遠のいてアル中気味になっていて、

アジアの極東にあるニッポンにきて、武士道に心の寄り所を見つけるって話です。

そして、最後には敵に負けて、でも精神的には勝った!みたいな終わりも似ている。

そうかんがえるとまた切ないなぁぁ